銘板の耐候性について

銘板とは、金属、プラスチック又は紙を素材として、必要な事項を容易に消えない方法で表示したものです。

銘板は屋外に放置されると劣化しますが、耐候性の銘板とはそうした屋外に放置された時の紫外線による色あせや、雨風・気温差によって劣化することに対する耐久性全般をさしていいます。日光や雨風にさらされる環境から、銘板に表示された情報が消えることを抑えるために素材や印刷方法など多彩にあります。その一つエッチングは、凹凸に屋外用インクを焼き付けて文字を表示するので耐候性抜群で学校や公共施設の屋外用等に広く採用されています。

ステンレスや真鍮等の金属板の表面を溶解する薬剤によって窪ませた箇所に、文字等を食刻させた後、窪ませた凹部に塗料を充填し凸部は下地金属色で残します。耐候性は少し劣りますが、金属板やその他の材料に対して、素材に適したインキでスクリーン版を用いて直接印刷する方法や、特殊な表面加工を施したアルミニウムの板に染料または染料含有インキを吸着させアルミ表面被膜に染色する方法もあります。この方法は色の繊細な表現が可能で、かつ塗料の割れが生じにくいため、アルミの曲げやすさを活かした箇所の取り付けによいです。紫外線には弱いです。

また、室名表記など1点ごとに異なる場合に粘着ビニール製切りぬき文字で表記する方法もあります。さらに、デジタル印刷等を施した、耐候性のある粘着性印刷フィルムを金属板の全面に貼りつける作り方もあって、透明なメディアに用いた場合には、シートを透過して金属板の下地の質感を見せることが出来、製版も不要なのでより複雑な色の表現や小さい文字も容易です。銘板の作成方法は上記のように各種技法があり、その耐候性はその素材によって変わります。ステンレスはアルミやアクリルに比べて高く、特にエッチング銘板はもともと船舶等に使用されており、手入れ次第では何十年も使用することができます。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *